税理士だからこそ言える本音の話。【経理編】

会社の経理の役割

 会社の経理担当者は、通常、直接売上高を伸ばすことや、仕入額を減らすことはできないため、会社経営に貢献していないように思っている人も少なからずいるようです。

 それは本当に大きな間違いです!

 そんなことを思っている人がいるのなら、会社経営のセンスが乏しい人と思われても仕方ありません。
 経理が機能しているか、していないかで、会社の運命は大きく変わってしまいます。ここでは、会社内における経理の役割について簡単に解説します。

経理の重要な役割

  1. 会社の経営状況や財産状況を正しく把握しておくこと。
    経理担当者は会計帳簿を作成し試算表、決算書等で会社の毎月、毎期の経営状況を数字で表示し、経営者や営業担当者の感覚ではなく、正しい過去の経営結果として売上、仕入、経費、利益を記録する。また、現預金、売掛金、買掛金等の残高を科目ごとに管理し、売上金の回収漏れや仕入れの支払い漏れ、未来の会社経営にかかわる財産管理をする。
  2. 資金繰りを行うこと
     会社は、営業担当者が成績を伸ばし売上が急激に増加しても、売掛金が回収できなければ現金がなくなり黒字倒産してしまいます。
     また、売掛金回収に時間がかかり、その前に製品仕入れの支払いが先に来る場合にも現金が足りなくなり支払えず、信用を失い企業イメージに傷がつきます。
     そうならない為に、経理担当者は借入金の返済期間は自社に合っているのか?現預金は足りるのか?借入を増やすべきか?など、現金の入りと出しを常に考えておく必要があります。
     キャッシュフロー計算書(現金の流れを示した計算書)や資金繰り表で、会社の現預金をしっかりと把握、守り、大きなチャンスが来た時に現金不足で掴むことができなかったとならないようにする必要があります。
  3. 外部報告としての役割
     1年決算法人の場合は、年に1度税務申告書を税務署へ提出します。申告期限は決算日から2か月または3か月後と決まっています。
     1年間の経営状況を示した決算書、科目内訳書、税務申告書を提出し、計算によって決定した各種税額を、申告期限内に納税する義務があります。
     通常、これらの書類の作成、申告は会社の税務代理である税理士が行いますが、作成するための基となる資料は、経理担当者から提出される会計帳簿や請求書、納品書等の書類となります。
     経理担当者は、税理士が決算申告業務をスムーズに正しく行う上で大切なパートナーとしての役割があり、依頼があった書類は直ぐに提出できるよう常日頃から準備しておく必要があります。