国際課税ルールの見直し

1.国際課税ルールとは

経済協力開発機構(OECD)が行っている国際課税のルールの見直し議論は、2020年の合意が目標となっていますが、新興国側の動向や企業の税負担への影響を考えるととても厳しい道のりです。

国際課税ルールとは、現在複数の国で事業を行う企業が増えてきており、このように国境を越えて活動する企業に対し、どのようにそれぞれの国が課税する権利を持つかを規定したルールを言います。

複数の国で事業を行っているからと言って、1つのグローバル企業から複数の国が税金を取ってしまうと、二重課税や税逃れの問題が発生してしまうため、国際社会が作り上げてきたルールなのです

日本の法人税法などでも、外国税額控除や移転価格税制などの規定があり、国際課税ルールを守りながら日本国内の課税を行ってきました。

2.日本の企業への影響

まず、新たなルールの対象となるのは消費者向けビジネスとなっていますが、この範囲をどうとらえるかなど、一つ一つのことに対して国際間での合意が必要となってきます。

グローバルに事業展開してきた日本企業の利益のうち、普通の企業の水準を超えた部分(超過利益)についても本国で総取りすることが多く、それはものづくり分野の超過利益は本社で研究開発された結果であるとの考え方からでした。

しかし、新ルールになると上記の超過利益は企業が展開している国みんなで分け合おうという考え方になっています。

確かに課税対象となる企業は、利益率、売上高によって線引きされるため限られた企業に関係するルールとは言えますが、日本全体で考えると税収に変化が生じ、一部の企業の税負担に変化が生じるかもしれないという、重要なルールの見直しがされているのです。